Fond Document

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最終更新:2021/11/02

資料群ID(fond番号)
Reference code
fo0165
表題
Title
日本語教育における基本文型に関する研究
概要
Description
1981-84年度にかけて日本語教育センター第一研究室を中心として行われた調査研究。日本語教育の場で使用される文型の実態調査に伴ない作成された資料。各年度の研究内容の詳細は「資料作成組織の履歴」参照。
目録
Catalogue
配架位置
Location of material
中央資料庫,中央メディア保管庫
公開年月日
Date of release
2017/03/24
資料群に含まれる資料の年代
Dates of creation of the material in the unit of description
1982-1983
数量・形態
Extent of the unit of description
保存箱4箱,カセットテープ247本
資料作成者
Name of creator
高田誠,田中望,石井久雄,日向茂男,中道真木男
資料作成組織の履歴
Administrative / Bibliographical history
1.担当部署・担当者
日本語教育センター第一研究室:高田誠(室長)
日本語教育指導普及部日本語教育研修室:田中望(室長)、石井久雄(研究員)
同日本語教育教材開発室:日向茂男(室長),中道真木男(研究員)

2.研究目的
外国人に対する日本語教育は,一般に文型を学習の基礎単位とする考え方に立って行われているが,そこで考えられている文型とくに基本文型は,客観的な調査に基づいて設定されたものとは言い難い。またその「基本度」を実証的に明らかにする研究はこれまで行われてこなかった。
そこで本研究では,現行の日本語教育の場で把握されている文型について,言語行動の中で特に基本的と考えられる話しことばにおけるその用法の実態調査をとおして,「基本度」測定の基準を確立することを目的とする。

3.研究手順
上記の目的を遂行するため,本研究では次の3段階の手順をとることにした。
(1)日本語教育の主要な教科書,教材から文型を抽出し,現在の日本語教育の現場での基本文型の標準を調査する。
(2)そこで得られた基本文型が,現代日本人の話しことばの中でどのように用いられているかの実態を調査する。
(3)文型の用法の実態調査に基づき,日本語教育のための基本文型の設定にはいかなる観点が必要かを検討する。

4.研究経過
[昭和56年度(1981)]
・上記3-(1)に関して
A.各種日本語教科書を検討し,第一次基本教科書として11点選定した。
B.第一次基本教科書のうち『標準日本語読本』『日本語読本』について文型採集作業を開始した。
・上記3-(2)に関して
A.文型の使用実態を調査するための資料として,現代日本人の言語生活の中から,次の3種の話しことば資料を選定した。
①独話資料:大学の講義,講演など
②複数対話資料:円卓会議形式
③日常会話資料:特に形式を定めない
B.また次の資料に関しては,100時間分の基礎資料として確定した。
上記②は言語行動研究部が中心となって行った文部省科学研究費特定研究「談話行動の実験社会言語学的研究」(渡辺友佐研究代表)によって得られた資料である。
また③は、日本語教育センターが中心となって行った同「日本語教育のための言語能力の測定」(野元菊雄研究代表)によって得られた資料である。
C.パイロットスタディとして,受身文,存在文の用例を上記資料から採集した。
・上記3-(3)に関して
A.先行の文型研究を比較検討し,文型の採集・整理のための基準を討議した。

[昭和57年度(1982)]
・上記3-(1)に関して
A.教科書11点から文型採集作業を行い,日本語教育の初級段階における文型標準表(案)を作成した。
・上記3-(2)に関して
A.前年度に確定した3種の話しことば資料のうち②についてテレビ政治討論会,インタビューなど10時間分を録画、文字化を開始した。
B.パイロットスタディとして前年度に調査した受身文,存在文の用例採集,機能分析を進めた。
・上記3-(3)に関して
A.前年度に引き続き先行の文型研究を検討した上で基準作成を行った。
B.文型の実用度・難易度測定のため,外国人の日本語会話の録音,文字化を開始した。

[昭和58年度(1983)]
・上記3-(3)に関して
A.外国人インフォーマントの日本語使用の実態調査を,次の手順で行った。
①対日本人会話場面の録音,文字化。
②①で作成された資料をもとにインフォーマントに対して,a.誤用の背景,b.適切な表現が使えなかった理由,c.コミュニケーションに生じた障害の乗り越え方について,面接を行う。

[昭和59年度(1984)]
前年度までの調査の整備及び補充を行った。
また前年度に行った外国人インフォーマントに対する調査については、従来実施してきた対日本人会話場面の他、円卓会議形式の複数の外国人と日本人司会者による討論場面を調査対象に加えた。
資料作成年月日
Dates of accumulation of the material in the unit of description
1982-1983
管理歴
Custodial history
国立国語研究所日本語教育部門第一領域より,中央資料庫へ移管。
入手情報
Immediate source of acquistion
資料内容
Scope and content / Abstract
昭和57年度に実施された研究で得られた資料が多数を占めている。すなわち上記研究手順(2)に関して採集された,テレビ番組録音を文字化した資料をファイリングしたもの。また,録画・録音資料を収録したビデオテープ・ビデオ音声テープを目録化した台帳類が含まれる。2018年10月12日より,fo0202と統合し,音声カセットテープとwavファイルが加わった。
評価・廃棄
Appraisal, destruction and scheduling information
追加受入
Accruals
2018/10/12 fo0202と統合。fo0202の移管資料はfo0165へ。
利用条件
Access conditions
個人情報は原則として非公開。
複写条件
Copyright / Conditions governing reproduction
個人情報は複写不可。
資料使用言語
Language of material
日本語
物理的特徴
Physical charactristics
検索手段
Finding aids
オリジナル資料の存在
Location of originals
カセットテープ
 複製の存在
Existence of copies
wav(カセットテープ)246ファイル
関連調査・研究
Associated material
fo0105「日本人と外国人との言語行動様式の比較対照的研究」:本資料群(fo0165)は当初fo0105に含まれていたものについて,新たにフォンドを立て資料群記述を行った。
成果刊行物(DB等含む)
Publication note
『昭和56年度国立国語研究所年報33』(1982)
『昭和57年度国立国語研究所年報34』(1983)
『昭和58年度国立国語研究所年報35』(1984)
『昭和59年度国立国語研究所年報36』(1985)
日本語学習者会話ストラテジーデータ(1984)
備考
Note
移管年月日
Date of approval
移管者名
Name of applicant
記述作成年月日
Date of record
2009/9/
記述作成者
Name of recorder
寺島宏貴
記述言語
Language of record
日本語